UWC中国長期留学で英語漬け国際バカロレアをする現役高校生

UWC中国長期留学で英語漬け国際バカロレアできなかった卒業生

高校2年夏に中退し、日本協会派遣生としてUWC中国校に2年間長期留学するはずだったが、COVID-19によりカレッジ滞在歴4ヶ月となり、運悪すぎる前代未聞の派遣生となったルムの話(国際バカロレアはかろうじて取れました)

WSC(World Scholar's Cup)Kyushu Round の感想と Global Round に出ない理由

では、前回の2日間を踏まえて思ったことをずらずら書いていきます。

 

まず、分かりやすいようにWSC(九州大会もGlobal Roundも両方書きます)の長所と短所ですかね。Global Roundは分かっていることは少ないですが、現在持っている情報です。

 

全て私個人の主観なので、他の人達もそうだとは言いません。なので、注意してください。

 

 

 

長所

 

1.集まる生徒の質が高い

 

このWSCに集まる生徒の質は物凄く高いです。前回も書きましたが、日本の将来を担い、活躍していく人材が集まる場です。そのため、WSCに参加することでお互いに刺激しあうのでしょう。

 

また、帰国子女や両親がともに(片方だけのこともあります)英語圏出身の人もぞろぞろいます。

 

私が思うには、英語関係の大会だと日本内では「帰国子女だめ」、「親が英語圏出身ならだめ」といった制限のかかる大会が多いことが一因だと思います。そのため、制限のないこのWSCは彼らにとっても参加できる、貴重な大会なため、沢山の子達が集まります。

 

もちろん、インターの学校や英語に力を入れている学校も多いというか、ほとんどという印象でした。

 

2.自由性が高く、思い出になる

 

以前も書きました通り、WSCはとても自由です。進行をする方は毎回笑いを取ってくれます。

 

アルパカも絶対一匹はもらえます。そして、大会中はずっと大きなアルパカが会場のセンターに20匹ほど待機しています。休憩時間は彼らと戯れられます。

 

 

そしてCollaborative Writingではアルパカを描いていいと言われるぐらい自由です。

 

また、アルパカを頭に乗せてバランスゲーム、といったゲームもありました。

 

これほど自由なものは珍しいと思います。

 

3.勝ち負けをあまり意識しない

 

これは長所でもあり、短所でもあるのでしょう。私はこれがかなり新鮮だったので、長所とします。

 

長所であると考えれば、結果よりも中身を重視することができるため、人間的な成長も見込めるという点でしょう。

 

メダルも前回の記事にあるように、全部で300以上のメダルが用意されているため、最低一人一つはメダルを持って帰れるように配慮してあるのだと思います。

 

ですが、もちろん最低一つは貰える、というわけではありません。それだけメダルが貰いやすい、というだけです。そのため、実力が高い人ほど沢山のメダルを(銀より金を)貰っています。

 

4.Global Round出場の資格がとりやすい

 

これは、九州大会のみの特徴です。今回、九州大会にはSeniorの部門だと、20チーム前後しか参加していませんでした。とっても少ないです。

 

九州ではまだWSCの知名度が低く、先輩が出ていたから自分らも出る、という上下のつながりの強い人たちが多く集まっていたようでした。あとは、学校ぐるみで参加かな。

 

関東では、他の人から聞いたところだと、数百人規模らしいです。つまり、100チーム近くはあるのかな。(これも人伝に聞いたことなので、保証はできません。。。)

 

そしてここがポイント。こんなにも参加チームの母数が違うのに、それぞれの大会からGlobal Round出場の資格をとれるチーム数は何と同じ。10チームプラスαのチーム数です。

 

プラスαというのは、何だろ。補欠みたいなイメージでいいと思うけど、大会にもちゃんと出れるチームなんだと思います。詳細はよくわからないです。

 

まあ、そのため、九州大会に参加したチームはほとんどGlobal Roundに行く資格を手にしました。ほとんど、というのは、行けなかったチームは2チームあったらしいからです。

 

短所

 

1.審査があやふや

 

これに関しては、大会がまだ始まったばかりで手探り状態だから、ということが理由として挙げられると思います。あとは自由性が裏目に出たことか。

 

大会のコンセプトである、生徒の考える力を伸ばす、というのにはとても賛同します。

 

ですが、審査基準というのはWSCが力を競う場であるからには重要になってくると思うんです。

 

何を言いたいかというと、主にTeam DebateとCollaborative Writingについてです。

 

まずTeam Debate。ジャッジは大学生です。これはまだRegional Roundだからなのかもしれませんが、ジャッジのレベルにはかなり差があるようでした。

 

具体的に言うと、私達が一回戦で審査していただいたジャッジはジャッジの原稿にある単語の一つが読めず、途切れ途切れでした。ちなみにジャッジは一人だけです。

 

そして、WSCでのディベートはスピーチのように感情的に訴えかけるのものです。いかに観客を揺さぶれるかですね。

 

それも一つのディベートの形なのでしょうが、私が思うには、感情を評価することはかなり難しいということです。不可能に近いのではないのでしょうか。そのため、審査基準が曖昧だと評価させていただきました。

 

Collaborative Writingはですね。全くわかりません。私達が知ってる範囲では、紙が配られて、書いて、回収されて終わりです。おそらく1日目の夜に採点を済ますのでしょう。

 

分からないのでなんとも言えないのですが、こちらもまた表現を評価する世界であることには変わらず。表現を評価するってどうしても公平になるのは難しいと思うんです。

 

これは誰が悪いとかではなく、本当にただしょうがないものです。どうしようもないんです。だって、人が持つ感性ってみんな違います。だからどうしても均等に評価するのは難しいんです。

 

2.日程の通達が遅い

 

これは結構きつかったです。インスタグラムなどのSNSに公表してたらしいのですが、それらのSNSはチェックしておくように、など言われておらず、また私はその時はまだそれらのSNSを使っていなかったので、メールの情報だけでした。

 

そのメールで日程の通達が来たのが大会の前日。日程というのは、日付のことではなく、開会式や閉会式の時間などのことです。一日の流れ、と言った方がいいかな?

 

改めて見直すと、前日はきついですね。

 

日付は確かにホームページでかなり前から知らされてるんですけど、1日目の集合時間がいつまでたっても分からず。。。そしてチェックすると、開会式は8:45から。

 

あ、普通じゃん、って思いましたか?ふふーん、まだまだあまいですね。場所は九州大学伊都キャンパス。海の近く!福岡の北の端!交通手段少ない!

 

前日に福岡にある祖父母の家に泊まったとしても、始発の電車に乗っても間に合わない!いや、間に合うのかな?電車の後にバスも使っていくことになるけど、バス停に到着するのが8:41。4分以内で会場に歩けるなら間に合う。

 

間に合うはずありません。ということで、車で送ってもらうことになりました。私の住む熊本から。6時出発です。送ってもらってごめんね!ありがとう!

 

で、間に合いました。でも、私たちはまだいい方だと思います。なぜなら、知り合いの先輩がWSCの運営に関わっていたため、1週間ぐらい前から開始時間教えてもらえたのです。

 

変更されて、結局正しいのを知ったのは大会前日だったけど。。。

 

先輩がいなかったら何も分からなかったので、本当に良かった。。。

 

3.費用が高い(Global Round)

 

これはGlobal Roundについての話です。

 

生徒のみで参加するかもしれない場合のためのツアーの説明会に行ったんですけど、費用がめちゃくちゃ高いです。このツアー自体は運営が企画してくださっているもののため、企業の利益とかそういうのは一切ないです。

 

言い換えれば、そういう利益とか無くて、出来るだけ最小限の額にしようとしているのに高い。

 

では、具体的にご紹介しましょう。ツアーは北京大会、ハーグ大会、シドニー大会の3つしかありません。

 

北京 約34万

ハーグ 約51万

シドニー 約43万6000円

 

このうち、引率費は北京は約3万円、ハーグとシドニーは約6万円。ここはいいんです。

 

びっくりしたのは、大会参加費がなんと9万3000円。九州大会の参加費は1500円だったのに。

 

他に高いのはそんなにないです。だけど、やはり1週間滞在することと国際線が約10万(ハーグは20万)、ホテルが約10万となるので、ポンと30万近くはどうしてもいくんでしょうね。

 

でも、Global Roundが高くていけないからRegional Roundも参加しない、ってならなくてもいいと思います。Regional Roundにも収穫はあります。もし、Regional Roundに参加しやすい環境にあるならば、物は試し。参加することをお勧めします。

 

Global Round に出ない理由

 

この短所の理由3がGlobal Roundに参加しない主な理由です。

 

ですが、ただ単に高いということではありません。30万と同等の価値のある力を得て帰れるならば、参加すると思います。

 

しかし、(これは本当に私個人の意見です)大会自体がまだ手探り状態で、審査基準も曖昧。集まる人の質は良くても、それだけのものを1週間で得られるかがちょっと疑問に思いました。

 

すごい出会いはあると思います。成長するとも思います。が、Global Roundに出る!と考えたときにわくわくしないんです。そこまで魅了されないというか。かっこいい、って思わない、っていうか。

 

私は基本、わくわくするものをしたいと思っています。でも、わくわく感が感じられないものにそれだけの代償を払う必要性がたまたま私には感じられませんでした。

 

これが一番の理由ですね。

 

本当にこれは私個人の意見ですので、注意してください。他の人とは違う意見であっても、無理やり自分の方が正しいとは思いません。

 

それと、新しくて、新鮮だけど大会の信用もまだまだだと思います。大会の信用にはちゃんとした審査基準も必要です。

 

あとは、精神的なものです。これは個人的なことですので、まあ、強いていうなら精神的に疲れた、ということです。気にしないで!

 

 

 

以上でWSCについては終わりです!楽しかったですよ!WSCの皆さん、いい経験をありがとうございました。